選抜高校野球の2回戦で習志野が星稜のプロ注目の右腕、奥川を攻略して3-1で勝利してベスト8へ進んだが、その試合で“サイン盗み疑惑”が浮上した。試合中に抗議していた星稜の林監督が、試合後にも「習志野はサイン盗みをしていた」と訴えて、習志野の小林監督に直接抗議する大騒動に発展した。
星稜の林監督が問題視したのは、二塁走者がキャッチャーのサインを覗き、二塁ベース上からなんらかのジェスチャーで球種やコースなどを打者に伝達していたという“サイン盗み”の行為。習志野が、4回1死二塁に4番の高橋を打席に迎えた場面で星稜の捕手の山瀬が北田球審に対してサイン盗みを指摘。その後、1-1の同点となり、さらに満塁へピンチが広がった場面で8番の兼子が初球をファウルした直後に今度は、ベンチから林監督が、「セカンドランナー!」と叫び、二塁付近を指さしてサイン盗みを示唆する抗議の仕草を行ったため、4人の審判団はマウンド上に集まり緊急協議した。だが、そこでは「サイン盗みはなかった」との結論を出して、二塁走者には「紛らわしい動作をしないように」と注意を与えたが、習志野ベンチに対して注意をすることはなかった。
納得のいかない星稜の林監督が試合後にアクションを起こしてサイン盗み疑惑が表面化したが、試合後に異例の会見を行った高野連はサイン盗みが、抗議の以前も以降もなかったこと、今後、再検証を行う考えがないことを明らかにしている。
ルールで禁止が規定されていなかった過去には、サイン盗みが横行していたが、1999年以降は「走者がベースコーチや捕手のサインを盗み打者らに伝える行為は禁止する」という「大会規則9」が定められ、サイン盗みは禁止されている。そのルールに抵触したとされる、今回のサイン盗み疑惑は大きな波紋を広げた。
習志野高校野球部OBで阪神の掛布雅之SEAも複雑な心境を明らかにした。
「正確な事実関係がわからないので現段階でコメントのしようがありません。習志野のOBとしては、小林監督も選手も、そういうことはしていないと信じたい。報道によると高野連は“サイン盗みはなかった”と判断されているようですが、星稜の監督は、証拠映像があるとも主張されていますので、再度、しっかりとした検証、調査を行っていただきたいとは思います。疑惑のままでは敗れた星稜も納得できないでしょうし、習志野も正常な状況で次の試合を戦うことが難しくなります。もしサイン盗みが事実として認定されるのであれば、OBとして寂しいし、紛らわしいと思われる行為そのものをするべきではありません。私自身が、プロ時代も、そういう野球を否定してきました。野球への敬意がない行為であり、自分自身の努力を台無しにする行為なのです。大原則として高校野球は、教育の場であり、何をしても勝てばいい、というものではなく、野球を通じて人としてのあり方、生き方を学ぶものです。サイン盗みはやってはいけない野球です。フェアプレーの精神、モラル、そして、そもそもなぜ野球をするのか、という理念を常に監督は選手に説き徹底しておかねばならないでしょう」
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2019-03-28 22:21:28Z
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