23日まで行われたフィギュアスケート男子の世界選手権は、今季無敗のネーサン・チェンがフリーと合計得点で今季のルール改正後の世界歴代最高と他選手を圧倒。右足首負傷から4カ月ぶりの実戦復帰となった五輪2連覇の羽生結弦(ANA)は2位、「3強」の一角とみられた宇野昌磨(トヨタ自動車)は4位で表彰台を逃した。王者奪回を狙う羽生は、巻き返しに新たな種類の4回転習得を掲げた。
「練習ができなかった2カ月間の重さっていうのはすごく感じた」。2位に終わったフリーから一夜明けた24日、羽生は悔しそうに振り返った。
12・53点差の大逆転を狙ったフリー冒頭で4回転ループをきれいな着氷に成功。SPとの合計で300点の大台を超えたが、SPもフリーもチェンに及ばなかった。
チェンは高難度の4回転ルッツを武器にフリーの技術点で羽生を11点近く引き離した。羽生も「完全に実力不足」と完敗を認めざるを得なかった。
「世界一」の結果を求めた2年連続銀メダルの宇野はSPで6位と出遅れると、フリーでもミスを連発。メダルを逃して一夜明けた24日のエキシビションの練習後、「リンクに立つと、悔しさから来るいらだちがすごくあった」と打ち明けた。
来季は日本勢がチェンを追う立場となる。
羽生にとって、合計での22・45点差を埋め、追い抜くための新たな戦いが始まる。鍵に挙げたのは4回転の種類を増やすことだ。
平昌五輪前に跳んでいた4回転ルッツに加え、五輪2連覇後の「最大のモチベーション」と語る4回転半ジャンプ、さらに4回転フリップの習得にも意欲を見せる。今大会のプログラムに組み込んだループ、サルコー、トーループと合わせ、誰もなし得ていない全6種類の4回転成功を意味する。
「僕がクリーンな演技をすれば、絶対に勝てる状況を目指して頑張りたい」。再発リスクがつきまとう右足首の状態を見極めつつも、見据えるのは究極の進化だ。(田中充)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190324-00000543-san-spo
2019-03-24 08:59:00Z
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