公務員からプロランナーに転身した川内優輝(32)に強力なバックアップが付いた。3月31日までに「あいおいニッセイ同和損保」と、4月1日からの所属契約を結んだ。

同社公式サイトによると、総資産は約3兆5000億という、大手の名前を背負い、川内はプロ活動を開始。3日に都内で所属契約について会見する。

新たな所属先での初戦は15日のボストンマラソン。昨年は日本マラソン界のレジェンド瀬古利彦氏(62)以来、日本人31年ぶりとなる優勝を果たした、世界的にも権威あるレース。船出には最高の舞台で、新ユニホームも注目だ。

3月末に埼玉県庁を辞めた。最後の出勤となった3月29日には埼玉・久喜高で「公務員を退職してからも、しばらくは元公務員ランナーと呼ばれてしまうと思う。早く払拭(ふっしょく)できるように。昔は公務員だったかもしれないけど、今はプロランナーとしてマラソンで頑張っている。元公務員ランナーと呼ばれないような活躍ができればいい」と話していた。

サポートを受けるのは大手損害保険会社。プロは結果が問われる。競技に“保険”はかけず、不退転の覚悟で19年世界選手権(ドーハ)の入賞、21年世界選手権(米ユージーン)のメダル獲得を目指していく。

同社は「川内選手の所属会社として競技活動を支援するとともに、その活動を通じ、川内選手とともに『明るく元気な社員がお客さまを全力でサポートする特色ある個性豊かな会社』を目指します」としている。