ブラジル人レポーターのバラン氏は“南米サッカーを真剣勝負のなかで知る”重要性を主張
森保一監督率いる日本代表は、コパ・アメリカ(南米選手権)のグループリーグ初戦(エスタディオ・ド・モルンビー/現地時間17日20時・日本時間18日8時)でFIFAランキング16位のチリ代表と対戦する。今回、大会2連覇中の王者チリ、同8位のウルグアイ、同60位のエクアドルと同組に入った日本だが、ブラジルメディアの目から見て、グループリーグ突破の可能性はあるのか。ブラジルのテレビ局「TVバンデイランチス」でレポーターを務めるレオナルド・バラン氏に展望してもらった。
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かつては「よく走るだけ」というイメージが日本のサッカーにあったというが、バラン氏も近年の日本の成長を認める。
「よく走る、スピードがある、みんなで前がかりに行きみんなで引く、というサッカーをしていたのはもうずいぶん前のこと。今では、そのスピードを生かしながら、オーガナイズされた戦術やパスワークで展開できる」
日本は今回、ゲスト国として1999年大会以来2度目の出場となるが、コパ・アメリカの舞台が「世界の強豪」と呼ばれるようになるために現状で不足するピースを得る一つのきっかけになるという。
「日本が世界の強豪と呼ばれるようになるためには、まだ足りないものがある。そうなるために必要なことを得られるきっかけが、まさに、このコパ・アメリカ出場だと思うんだ。南米のサッカーを真剣勝負のなかで知る、という意味でね。これを言うと、日本の人たちは快く思わないかもしれないけど、日本が参加するというのは、南米にとってより、日本にとって意義あることなんだ。ピッチの中、という意味でコパ・アメリカを強化するなら、日本よりも実力が上の国はまだたくさんあるからね。今回も得られるものが多いと思う」
スアレス、カバーニとスターを擁するウルグアイは「間違いなく優勝候補の一つ」
日本がグループリーグ初戦で対戦するチリは、2015年、16年とコパ・アメリカを2連覇した一方で、ロシア・ワールドカップの南米予選で最終節に大陸間プレーオフ出場圏外の6位に転落し、3大会ぶりに世界の舞台を逃した。短期間に栄光と悲劇を味わったが、バラン氏は決勝に進出する実力はあると見る。
「チリは、W杯に行けなかったという悪夢を払拭しなければならない。『南米の中だけで強いことがなんの役に立つんだ』と、国内で強く批判されたからね。ただ、チリは強いチームだよ。それこそ、W杯に行けてもおかしくなかった。(MFアルトゥーロ・)ビダルは、南米をかき回す存在だ。(FWアレクシス・)サンチェスも、(DFガリー)メデルもいる。その顔ぶれを考えると、今大会でまたチリが決勝に行っても、決してサプライズではない」
そして、20日に行われる第2戦で対戦するウルグアイは、グループ内で最も高いFIFAランキング8位を誇る。FWルイス・スアレス(バルセロナ)やFWエディンソン・カバーニ(パリ・サンジェルマン)といった主力もメンバー入りし、今大会の優勝候補の一つだ。
「ウルグアイは南米の中でも最高の代表チームの一つ。オスカル・タバレス監督が率いて13年、強固な基盤を築いているのは近年のW杯や他の大会の結果を見ても明らかだ。間違いなく優勝候補の一つだけど、日本がウルグアイと対戦することは、運がなかったというわけじゃない。ブラジルとアルゼンチン、ウルグアイのうち、どこかと対戦しなければならないなら、ウルグアイで良かったと思う。まだマシだ。大会によって、3カ国の結果が上下することはあっても、伝統的には“3強”とまでは言えない。南米の2強のすぐ後に続くのがウルグアイ、という位置づけだからね」
チリ、ウルグアイに比べれば、第3戦の相手であるエクアドルはやはりレベルは落ちる。2006年のドイツW杯でグループリーグ突破を果たしたが、ロシアW杯は南米予選で敗退。「南米の中でもそれほど際立つ存在だった歴史がない」とバラン氏は語る。
「細かいところで言えば、ブラジルのチッチ監督が2016年9月に代表指揮官として初めて戦ったのがエクアドルだ。その時、エクアドルは南米予選2位だった。でも、最終節が終わってみると、ブラジルは1位通過でW杯へ、一方のエクアドルは予選を突破できなかった。だから、エクアドルは南米の中での良い地位を取り戻さないといけない時期に来ているんだけど、正直このグループでは難しいだろうね」
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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190617-00197024-soccermzw-socc
2019-06-17 14:15:00Z
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