【ソウル7日=木下淳】フィギュアスケート4大陸選手権(韓国)の男子ショートプログラム(SP)を夜に控える羽生結弦(25=ANA)が、会場の木洞アイスリンクで公式練習に参加した。

午後0時10分のスタートに合わせて午前10時55分、各国の選手とともにバスで到着。室内で準備した後、本番用リンクへ姿を見せると、朝から長い入場列をつくって会場に詰めかけていたファンから拍手と歓声が上がった。

曲かけの前にはトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳び、上着を脱ぐと4回転トーループに成功。4回転-3回転の連続トーループも美しく降りた。

その後、3回連続でルッツが抜けるとリンクサイドのオーサー、ブリアン両コーチの元へ髪をかき上げながら移動。アドバイスを受けた後、切り替えて4回転サルコーを跳んでみせた。

曲をかけた通しでは、この大会から戻すショパンのSP曲「バラード第1番」を披露。18年平昌オリンピック(五輪)で冬季大会2連覇を達成した思い出の開催地・韓国での再演は4回転サルコーから跳んだ。しかし、転倒。背中に氷をつけながら、すぐ立ち上がって4回転-3回転の連続トーループと3回転半をきれいに決めたものの、神妙な表情で2分50秒を終えた。

続くジェイソン・ブラウン(米国)の曲かけ練習中に再び4回転サルコーを試行。今度は着氷したが、少し乱れた。さらに金博洋(中国)の時間帯に、もう1度、4回転サルコー。ミスなく降りると納得した表情で、スピンや3回転半、ステップの練習に移行した。

SPの滑走順は最終グループの23番目。午後9時35分ごろ登場予定で、3大会ぶり4度目の出場で初優勝を目指す。