◇米国女子◇キア・クラシック 最終日(1日)◇アビアラGC (カリフォルニア州)◇6558yd(パー72)
「怖くてリーダーボードを見られなかった」と畑岡奈紗は打ち明けた。途中、14番が終わって見ると1打差に3人いた。その後は情報を入れなかった。最終18番のティーイングエリアでも「(2位と)1打差だと思ってプレーした」という。パーオンに成功したが、残ったパットは10m。さすがに、このパット前にはボードを見た。「見るとき、はきそうになりましたよ」と笑ったが、そこでようやく3打差があると知って優勝を確信した。
■ぐっとこらえた選択も
元世界ランキング1位の朴仁妃(韓国)との最終日最終組は「迷惑をかけないようにとか、本当に緊張した」と振り返る。だが、1番のティショットは1Wで打った朴を、3Wの畑岡がオーバードライブ。アイアンショットの球の高さ、スピンの利き具合でも畑岡が圧倒した。グリーンに止まる畑岡の球と、奥にこぼれる朴の球。わずか3ホールで、朴から首位の座を奪いとった。
8番(パー5)では、ぐっとこらえる場面もあった。打ち下ろしで、池越えとなる2打目はグリーンエッジまで190yd。スタンスを取った瞬間、第一印象で結果がイメージできるという畑岡は「いける」と思ったが、今季からバッグを担ぐグレッグ・ジョンストン氏に諭された。「ハイブリッドで打ったら、たぶんグリーンには止まらない。それならストレスなく刻んだ方がいい」。畑岡が手にしたのは50度のウェッジだった。3mを外して結果はパーに終わったが、「まだ8番だし、攻め過ぎちゃいけない。結構迷ったけど、良かったと思う」とマネジメントには納得した。
9番は2打目をグリーン左奥のバンカーに打ち込んで、3打目はピンを3mオーバーした。だが、これをねじ込みガッツポーズ。続く10番(パー5)ですぐにバーディを追加した。1オン可能な16番では、3UTでのティショットを引っ掛けて、グリーン横の池に入れた。このホールをボギーとしたが、続く17番(パー5)の3打目を20センチにぴたりとつけて、すぐにバーディを奪い返した。
■次週のメジャーへ期待と課題
「今季は開幕してから、良いんだけど噛み合わないとか、流れを止めちゃうことが多かった。今週、やっとかみ合った感じがします」と畑岡は言う。「一打一打、すごく集中できていた」
今大会の優勝を受けて、世界ランクは4位へと浮上する見込み。次週はメジャー大会「ANAインスピレーション」が控えている。かつてメジャー大会を制した日本人は樋口久子(1977年の「全米女子プロ」)ただ一人。畑岡には大きな期待がかかる。
「きょうは、終盤ちょっとショットが引っ張り気味になっていた。終盤になってもより集中していかないと勝てないのがメジャーだと思うので、前半よりも後半でしっかり伸ばせるようにしていきたいです」。勝って、新たな課題を得た。それを克服した先に、快挙が待っているはずだ。(カリフォルニア州カールスバッド/今岡涼太)
https://news.golfdigest.co.jp/news/lpga/article/91328/1/
2019-04-01 05:00:17Z
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