＜男子ゴルフ：日本プロ選手権＞◇最終日◇7日◇鹿児島・いぶすきGC（7150ヤード、パー70）◇賞金総額1億5000万円（優勝3000万円）

石川遼（27＝CASIO）が、驚異的な粘りで記憶に残る優勝を飾った。16年8月のRIZAP・KBCオーガスタ以来、3年ぶりのツアー通算15勝目。

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九州南部で続いた記録的な大雨で、今大会の開催には疑問符がついた。一時、避難指示が出ていた鹿児島県内は大きな被害を受け、石川は選手会長の立場として、日本プロゴルフ協会の倉本昌弘会長との話し合いの際に「命に勝るものはない。選手からは不安の声が出ている」と、中止を訴えた。上位争いをした重永も「俺と遼は、被災している人がいる中でゴルフをするのは、どうなのか？　そう言いました」と明かした。

それでも協会側が1日遅れで開催を強行すると、石川は腹をくくった。

会見では「やるからには絶対に盛り上げないといけない。中途半端じゃダメだと思いました」。人気低迷が不安視される男子ゴルフ界とあって、倉本会長は「彼が勝つことで、日本のゴルフ界が存続していく」と感無量の様子。石川のファンへの思いが、奇跡の優勝へとつながった。【益子浩一】