準々決勝を前に英紙が展望、錦織を中堅クラブに例える理由とは
テニスの4大大会第3戦、ウィンブルドンは10日、男子シングルス準々決勝で世界ランク7位の錦織圭(日清食品)が同3位のロジャー・フェデラー(スイス)と対戦する。勝てば日本勢では86年ぶりの4強進出。英紙は準々決勝のプレビューを展開。男子テニス界をプレミアリーグに見立て、錦織は中堅クラブと評価されているが。その理由とは……。
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今度こそ、8強の壁を超えられるのか。錦織の前に立ちはだかるのは分厚い壁フェデラーだ。過去の対戦成績は3勝7敗だが、昨季のATPファイナルではストレート勝ちしている。絶対にかなわない相手ではないが、現地紙ではどう見られているのか。世界ランク1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、2位ラファエル・ナダル(スペイン)、3位フェデラーの「BIG3」と、“それ以外”の選手の対決との構図で特集している。
英紙「テレグラフ」は「テニス男子のロスト・ジェネレーションがウィンブルドン準々決勝で不可能に思える課題に直面する」の見出しで記事を展開している。
「なぜ男子テニスが、二層構造のプレミアリーグと段々似てきているのか理解しようとするとき、私たちは私たちの批判に目を向けるべきかもしれない。
チチパスやズベレフなどの20代前半の選手がグランドスラムで優勝するには、現実的に考えて、史上最も偉大な選手に数えられるであろうビッグ3のうち、2人もしくは3人全員を倒さなければいけない。思春期を終えたばかりのような選手には、大きすぎるプレッシャーだ」
記事によると、世界ランク4位アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)や同6位ステファノス・チチパス(ギリシャ)ら新鋭たちがビッグタイトルを勝ち取るために、立ちはだかるビッグ3の存在に言及。その上で37歳フェデラー、33歳ナダル、32歳ジョコビッチの牙城を崩すような“中堅世代”の空白を嘆いている。
「フェデラー相手に1セットさえ取れないと考えている人が大多数だ」
特に今年30歳を迎える錦織についてはこう言及している。
「ビッグ3への挑戦は、20代半ばから30代前半の選手が本来はするべきだ。しかし残念ながら、この年代は“ロスト・ジェネレーション”だろう。ニシコリの場合は、約束された将来を逃し、チャンスを逸するシンボルだ」
さらには、本来なら“BIG3”打倒の最右翼と目されてもいい錦織が、これまでも大一番でことごとく“BIG3”に屈してきたことに言及。「グランドスラムの決勝経験と、ビッグ3以外で唯一準々決勝に残ったトップ10の選手であることを考慮すると、ニシコリがビッグ3を倒す最も大きなチャンスを持っていると言えよう。しかし、第8シードであるにもかかわらず、フェデラー相手に1セットさえ取れないと考えている人が大多数だ」と厳しい視線を送られている。
そして同紙は現在のテニス界の趨勢を英プレミアリーグに例えて表現。錦織については中堅クラブに見立てている。
「常にビッグ3に敗れてきた過去があるため、準々決勝に進出した経験も逆風となるだろう。準々決勝に進出した11回のうち8回敗れている。これにより、彼はプレミアリーグにおけるエバートンに例えられている。“その他の選手たち”の中では最高だが、エリートを脅かすには至らない。準々決勝での敗退は免れないことから、彼が準々決勝に進出したら他の選手に交代するべき、という冗談さえ存在するのだ」
ジョコビッチ、ナダル、フェデラーの3強をプレミアの“BIG6”だとするならば、錦織は中堅クラブ、エバートン――。タイトルには及ばない存在だと、痛烈に指摘されている。
こんな不名誉な下馬評を覆せるのか。ジャイアントキリングを期待せずにはいられない。
THE ANSWER編集部
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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190710-00066425-theanswer-spo
2019-07-10 07:42:00Z
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