J1リーグは14日、第19節を各地で行い、2連覇王者の川崎フロンターレが首位のFC東京を3-0で破った。エースFW小林悠が前半にJ1通算100得点の大台に乗せる先制ゴールを決めると、後半にはMF齋藤学の追加点をアシスト。川崎Fは1試合多く残している中、首位との勝ち点差を4に縮めた。
史上34回目の“多摩川クラシコ”。ホームのFC東京は前節のG大阪戦(○3-1)と同じ11人。対する川崎Fは前節の鳥栖戦(△1-1)から中盤5人のうちMF田中碧を除く4人を入れ替え、MF阿部浩之、MF中村憲剛、MF齋藤学、MF下田北斗を起用した。[スタメン&布陣はコチラ]
立ち上がりは緊迫した展開。互いに中盤のプレスの掛け合いから少ないタッチ数でボールを縦に送り、スキを見せない戦いが続いた。それでも前半9分、FC東京はこぼれ球に反応したFW永井謙佑が左足シュート。GKチョン・ソンリョンが好セーブを見せると、同10分のD・オリヴェイラのシュートもチョンの正面を突いた。
その後は徐々に川崎Fが主導権を握った。前半10分、MF田中碧の縦パスから中村が前を向き、小林とのワンツーで攻め込んだが守備陣が阻止。同15分には中村の右コーナーキックにDFジェジエウが合わせるも、ボールはクロスバーに直撃し、こぼれ球に詰めたDF谷口彰悟のヘッドは大きく枠を外れた。
それでも先にスコアを動かしたのは川崎Fだった。前半20分、田中のボール奪取からボールが左サイドに展開され、齋藤のシュートでコーナーキックを得ると、これを下田が左足でゴール前に配球。ニアでMF東慶悟のマークを振り切った小林が強烈なヘディングシュートを叩き込んだ。小林はこれでJ1通算100得点の大台に到達した。
1点ビハインドのFC東京は攻勢をスタートし、前半28分にはMFナ・サンホのグラウンダーでのCKにD・オリヴェイラがダイレクトで合わせるも枠外。同アディショナルタイムには波状攻撃から東が強烈なシュートを放ったが、DF登里享平が胸のあたりで決死のブロックを見せた。
後半2分、最初のチャンスは川崎F。左サイドを攻め上がった車屋の横パスに反応した中村が左足ダイレクトで狙ったが、GK林彰洋が横っ飛びで阻んだ。FC東京は同8分、最初の交代カードを使い、MF高萩洋次郎に代わってMF大森晃太郎を右サイドハーフで起用し、東がボランチに入った。
しかし、川崎Fがすぐさま追加点を奪った。後半9分、下田の縦パスを受けた小林がポストプレーで中村につけ、中村は絶妙なターンで相手をかわす。再び右ハーフスペースに立っていた小林にパスを送ると、ダイレクトでゴール前に送ったボールに齋藤が反応し、ワンタッチでネットを揺らした。
さらに後半24分、川崎Fは自陣からのロングボールを小林が頭で落とし、これを拾った中村のスルーパスに齋藤が反応。1対1で迎えたシュートは林にブロックされたものの、DF森重真人のパスミスにつけ込んだ攻め直しから、阿部が精度の高い左足シュートを流し込み、リードを3点に広げた。
後半に入ってなかなかシュートに至らないFC東京は後半25分、ナ・サンホに代わってFW矢島輝一を入れ、永井をサイドに回して攻勢を試みる。しかし、その後もチャンスは作れず。MF家長昭博、MF守田英正といった実力者を起用せずに臨んだ川崎Fが最後まで強さを見せ、リーグ3連覇に向けてターニングポイントとなりそうな一勝を挙げた。
(取材・文 竹内達也)
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2019-07-14 11:53:00Z
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