スタンフォード・ブリッジのミックスゾーンはピッチ上だ。ミックスゾーンとは取材エリアのことで、日本でもドイツでも通常は選手たちがピッチから入った通路など、室内に設けられる。
だが、プレミアリーグではほとんど試合後のミックスゾーン取材がないため、スタジアムにそのエリアがないことがある。そのため、CLやELのようなミックスゾーン取材が義務づけられた試合では、試合後のピッチ上に仮設するのだ。
試合当日、ロンドンの天候は、晴れから強めの雨までの間を数分おきにいったりきたりしていた。ピッチ上のミックスゾーンでは、タイミングが悪ければびしょ濡れだ。少しでも雨に濡れない場所を探しながら長谷部誠が登場するのを待った。着替えを終えた長谷部はドイツメディアに対応してから、日本メディアに話を始めた。
「僕らね、ELとかCLの常連じゃないんで」
悔しい敗戦だったのでは? というのが最初の質問だった。
「そうですね……、いい戦いをしたと思うし、でもね最終的な結果がこういう形なので、サッカーはあらためて、残酷だなという思いもあるし。自分たちのチームに対して誇りというかそういうものも感じてるし、チームメイトだけじゃなくて、ファン含めたこのアイントラハト・フランクフルトというチームが、この地に来られたっていうのは……。
僕らね、ELとかチャンピオンズリーグの常連じゃないんで、そういう意味では、まあチーム、クラブを誇りに思いますね」
笑顔を見せることなく、一気にそう話しきった。敗戦を受け止めるとはこういうことかと感じた。
チェルシー対フランクフルト、下馬評やクラブの格、選手層、第1戦での出来栄えといった事前の条件からすれば、フランクフルトは大健闘した。ロンドンでの第2戦は前半にチェルシーが先制、後半に入るとチェルシーの足がとまり、フランクフルトが一気に攻勢に出た。
https://number.bunshun.jp/articles/-/839283
2019-05-10 09:20:00Z
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